ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは?
ZEH(ゼッチ:Net Zero Energy House)は、家庭で1年間に使うエネルギーの収支を“実質ゼロ”にすることを目指した住宅のことです。
断熱性の高い住宅性能を確保し、エネルギー消費を抑えたうえで、太陽光発電などの再生可能エネルギーで自らエネルギーを創り出して相殺します。
政府はこのZEHを新築住宅の“標準仕様”にすることを政策として進めています。
国の方針として、2030年までに新築住宅がZEH水準の省エネ性能を満たすことを目標に設定し、エネルギー消費削減と温室効果ガス排出削減を進めています。
宮下 和大 / Takahiro Miyashita
一級建築士 / 一級建築士事務所 宮下建築 開設者
らくがき設計事業部 主宰(静岡県・伊豆の国市)
大工歴50年以上の父とともに工務店を運営し、「らくがきからはじまる家づくり」をコンセプトに 、新築住宅・リフォーム・リノベーション・タイニーハウス・中古住宅+インスペクションまで幅広く手がける一級建築士。
住宅はもちろん、社寺などの非住宅建築にも対応し、設計から施工まで一貫した家づくりを行っています。
私たちが大切にしているのは、施主の想いを最大限に生かす“施主主導の設計”。
間取りの検討から素材選びまで、施主が「自分で設計した」と実感できる家づくり体験を提供しています。
デザインだけでなく、コスト・断熱・耐震など建築の基本性能もしっかり押さえ、ライフスタイルに合った
“ちょうどいいサイズ”の住まいをご提案。地元工務店ならではの柔軟な対応と長期的なサポートで
安心して暮らせる家づくりを目指しています。
ZEHのメリット
1. 光熱費・ランニングコストの削減
高断熱・高効率設備と太陽光発電により電力を自家消費できるため、年間の光熱費が大幅に減る可能性があります。
2. 快適な住環境の実現
断熱性能が高いことで冬は暖かく、夏は涼しい室内環境を保ちやすく、温度差による健康リスク(ヒートショックなど)を減らす効果も期待されます。
3. 災害時の安心感
停電時に蓄電池や余剰電力を活用すれば、非常時の最低限の電力を確保しやすいというメリットもあります。
4. 資産価値の向上
高い省エネ性能は住宅の評価制度(BELSなど)で高評価を受けやすく、将来的な売却価値にプラスとなる可能性があります。
5. 補助制度・税制優遇が受けられやすい
ZEH住宅は国・地方自治体の補助金・税制優遇の対象になっており、初期費用の軽減につながることもあります。
ZEHのデメリット
1. 初期費用が高くなりやすい
高性能断熱材・サッシ、高効率設備、太陽光発電システムなどを導入するため、一般的な住宅に比べて建築費用が高くなる場合があります。
2. 設計・施工の高度な対応が必要
ZEHを実現するには、総合的な設計や施工技術が求められるため、一般的な住宅より計画・工事の難易度が上がる場合があります。
3. 地域・気候条件の影響
地域ごとの気候や日射量によっては、太陽光発電の効果が出にくい場合もあり、設計やシステム選定が難しくなることがあります。
ZEHを巡る現状(日本全体)
政府はZEHを標準仕様にする長期目標を掲げ、省エネ基準の義務化や補助制度を拡充しています。
現在は新築住宅に対して高い省エネ性能が義務づけられつつあり、2025年からは省エネ基準の適合が義務化、2030年にはZEHレベルまで基準が引き上げられる計画です。
実際の普及率は年々上昇しており、ZEH基準を満たす注文住宅の割合が徐々に増加していますが、まだ住宅全体の多くを占めるには至っていません。
市場では「ZEH Builder(ZEH建築事業者)」の登録制度があり、専門性の高い工務店や設計会社がZEH推進の中心となっています。
伊豆地域(静岡県東部)の特性とZEHの関係性
1. 気候と快適性
伊豆は温暖な気候でありながら、冬季にも朝晩の冷え込みがある地域です。高断熱・高気密の住宅は、夏の快適性を保つだけでなく、冬の暖かさを維持することで健康面・光熱費面の双方で効果を発揮します。※一般的な地域性
2. 再生可能エネルギーとの親和性
伊豆は年間を通して日射量が比較的安定しており、太陽光発電の導入効果が出やすい地域です。ZEHで求められる太陽光発電の創エネ効果を十分に発揮しやすい地域特性があります。※一般的な地域性
3. 地域自治体の気候変動対策
静岡県・伊豆地域でも地球温暖化対策計画をはじめ、再生可能エネルギー導入や省エネ推進が方針として示されており、ZEHとの方向性は合致しています。
4. 暮らしと防災
伊豆は地震や台風など自然災害のリスクを抱える地域でもあります。ZEHに蓄電池や省エネ設備を組み合わせることで、災害時の“バックアップ電源”としての価値も暮らしの安心につながります。
住宅ローン減税(住宅借入金等特別控除)との関係
ZEH住宅は、省エネ性能が高い住宅として住宅ローン減税でも一般住宅より優遇されます。
住宅ローン減税は、住宅ローンの年末残高の一定割合を所得税等から控除できる制度です。
控除率と期間
年末の住宅ローン残高の 0.7%を最大13年間にわたり所得税・住民税から控除可能です
借入限度額(性能による)
同じ住宅ローン減税でも、ZEHなど高性能な住宅は借入限度額が高く設定されています
つまり、ZEH住宅ならより多くのローン残高で控除を受けられる可能性がある=控除額の総額が増える仕組みです。
※新築住宅の場合は「省エネ基準に適合すること」が住宅ローン減税適用の前提条件になっています。2024年以降の税制改正で、基準を満たさない住宅は対象外となるため注意が必要です。
※住宅ローン減税の初年度は、申請者自身が確定申告を行う必要があります(書類準備が重要です)。
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